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【経営者必見!】「DV-1」による部品加工の有効活用テクニック


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アマダマシナリー製DV-1
弊社は㈱アマダマシナリー製のグラフィカルプロファイル研削盤「DV-1」を4台保有しております。
様々な加工課題に対応可能な、素晴らしいワーク加工が行えるDV-1ですが、
このページでは、どのような場面でこのDV-1が活躍しているのか、
加工したワークの紹介とともにご説明いたします。

「プロファイル研削盤」とは?

メリットとデメリット

プロファイル研削盤 「GLSシリーズ」
プロファイル研削盤 「GLSシリーズ」

プロファイル研削盤は、加工したいワークの形状に合わせた砥石を使用し、何十倍にも拡大表示された加工物をチャート紙と投影機で確認しながら、細かな部分や複雑な形状を高精度で研削する機械です。
特に高い寸法精度や面粗さなどが求められる、精密金型部品のようなパーツの製作に有効な加工方法です。
しかし、プロファイル研削盤は高度な精密加工を行うため、操作には専門的な知識とスキルが求められます。
特に手動操作の機種では、オペレーターの熟練度によって仕上がりに差が出ることがあり、一例として「技術の習熟に5~10年を要する」と言われるほど、高い技量が求められます。
また、1人の作業者が複数の機械を使用する場合に、形状計測やプログラム修正を手動で行う必要があるため、1台の機械の作業中に、他の機械にアイドルタイムが発生するデメリットが生じます。

革新的な機能が満載のDV-1


アマダマシナリー製「DV-1」
アマダマシナリー製「DV-1」
アマダマシナリー製のグラフィカルプロファイル研削盤「DV-1」は、投影機から液晶画面になり、チャートレスでCADデータから直接ワーク形状を認識してプログラム作成が出来、
搭載されたCCDカメラの画像処理技術で、加工後のワーク形状計測やプログラム補正が自動化され、オペレーターが操作するのは「初期段取りのみ」になりました。
これにより、従来の手動作業に比べて大幅な時間短縮が図れ、自動補正機能によってオペレーターの熟練度に左右されることなく一貫した結果を得ることができ、高い再現性と安定した品質を、自動加工にて供給可能になりました。
この「自動加工」が最大の特徴で、従来のプロファイル研削と違いオペレーターが付きっきりで作業する必要がなくなったため、「終業時間前に段取りを行うことで、翌朝出勤するまでに部品がもう1品出来上がっている」といった、日当たりの出来高の増加にも影響しております。

DV-1は、まさに弊社のような少人数の現場にうってつけの加工機であり、作業効率の向上とコスト削減に大きく貢献しております。

「無人運転」のための創意工夫

夜間のみならず「丸1日以上」!?加工部品の一部をご紹介いたします


前項で「夜間の自動運転が行える」というメリットを記載いたしましたが、この機械は夜間のみならず、「24時間以上の自動運転」すら可能になります。

例として、この「かきあげパンチ①」をご紹介いたします。

かきあげパンチ①

かきあげパンチ①の画像。サイズ比較
かきあげパンチ①の画像。高さの表示

高精度で特殊な形をしており、かつサイズが大きい部品になっております。
手加工で製作するには非常に細かな加工が必要になり、このパンチ部品を、仮に外部業者に注文した場合、おそらく1本10万円を超える金額になることでしょう。

このパンチを、内製化しながら、しかも自動で加工出来るのが「DV-1」なのです。
この製品はおよそ60時間もの間、無人で運転し続け、加工出来てしまいます。

さらに複雑な形状の製品も製作が可能です。
「かきあげパンチ②」のご紹介になります。

かきあげパンチ②

かきあげパンチ②の画像。サイズ比較
かきあげパンチ②の画像。高さの表示
かきあげパンチ②のアップ

この製品もプロフェッショナルが手加工したものではなく、DV-1の無人運転によって製作したパーツです。
弊社では砥石の摩耗を軽減するため、加工スピードを比較的遅めに設定して加工しておりますが、これはランニングコスト削減につながり、精度の高い部品を安全に供給することが出来ます。

微細加工もおまかせください

今度は、このパンチの先端にご注目ください。
肉眼で捉えるには非常に難しいため、マイクロスコープで拡大しました。
パンチ先端の超微細加工①
パンチ先端の超微細加工②
この等間隔に加工された角錐は、幅がそれぞれなんと0.3mm以下と非常に細かな作りになっております。
このような超微細なパンチも、DV-1なら自動で加工できてしまいます。

段取りの工夫で目指す「最高効率」

DV-1で加工中の様子
DV-1で加工中の様子
先ほどご紹介したものは、比較的サイズの大きな部品や、非常に細かな精度を要求される部品でした。
では、加工例のような難易度ではない部品を加工した場合、1回のセッティングでほどなく加工が終わってしまい、その都度オペレーターの介入が必要になり、
「段取りの手間が通常の加工と変わらないのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

ここでも大切なことが、やはり「ものづくりに対する創意工夫」なのです。
前項にて「オペレーターが操作するのは『初期段取り』のみ」と記載いたしましたが、その段取りにこそ大きな工夫の余地があり、段取り次第で加工効率を更に高めることができるのです。
①加工対象の母材をセッティングし
②砥石の調整を行い
③図面を読み込み
④図面通りの形状になるようにプログラムを組んで
⑤加工に入る・・・
という流れで作業は進んでいきますが、この「①加工対象の母材」の作り方から、既に効率化の道は始まっています。

例えば順送プレス金型の新規製作を受注したとして、その図面を紐解いて行くと、
「1枚で多くの数量が要求される図面だったり、似たような形状、同じような長さ」の部品が複数個存在します。
今回の例では、このような図面が6枚あるとして、それら6本を横並びにしたような形状で母材を作ってしまうことで、
ただただ1品1図面を加工するための段取りではなく、
1回の加工プログラムで、その6本を一度に研削してしまうことが可能になります。
複数個同時加工の母材がこちらになります。
6本のパンチを一度に加工するための段取り
完成後の図形が想像できますでしょうか。
1本1本を加工する部品が、合計6本必要なため、通常は6回の段取りが必要になりますが、この方法で加工すれば、6本分を1度の段取りで一気に研削が出来、最後に6本に分割してしまえば・・・
一度の段取りで6本のパンチが出来上がります!
この通り!
通常6倍掛かっていたはずの段取りが、たった1回で済んでしまいます。
1本3時間かかるパンチ部品なので、この場合だと18時間の無人運転が可能になります。
この自動運転、ひいてはデータ加工という加工方法は、何本同じものを作っても、同じ精度・仕様の製品が出来上がるのです。
通常手加工で同じように加工すると、微妙な差が生じる出来栄えになる場合がありますが、DV-1はデータによる自動運転ですので、その心配がないということは大きなメリットになります。


この工夫もまた、「日当たりの出来高の増加・効率化」に貢献する大きな要因になるのです。

まとめ

今回の記事では、DV-1で加工が出来ることの一部をご紹介いたしましたが、DV-1の魅力が伝わりましたでしょうか。
プロフェッショナルが作り出す手加工レベルの部品を、素晴らしい機能と精度によって誰でも自動で製作できるDV-1は、内製化と品質の安定供給に大きく寄与しており、まさに中小企業・製造業の頼れる味方と言えるでしょう。

ご興味のある方は、弊社で稼働しているDV-1を実際に操作しながら加工を体験できるデモンストレーションも行っております。
加工したい図面とともに、お気軽にお問い合わせいただければと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。






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